2013年05月20日

Inside Story 

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先月開催した "こまやまのこう" については、山里センチメンツのブログの記事にて当日の写真とともにごくごく簡単な報告をしておりました。
今回はその inside story 、楽屋裏話をここに少しだけ綴ります。



"こまやまのこう" をおよそ二週間後に控えたある日の朝のこと。
僕は会社に向かってのんびりと愛車を走らせていました。
ゆるやかなカーブにさしかかったところで、対向車線を走るはずの車がなぜかセンターラインを越えてこちらの運転席にまっすぐ向かってきたのです。

僕はこのとき、はっきりと自分の死を覚悟しました。



走馬灯は見ませんでしたが、衝突するまでの間はまさにスローモーションの映像を見ているような感覚で、ほんの一瞬だったはずなのに、かなりたくさんのことをあれこれと考えたことを覚えています。
まずは僕の車にぶつかってくる車のドライバーに対して
「あーあ、何てバカな人。バカ、バカ。何でぶつかってくるわけ?ちゃんと走れよ。」
とかなんとか。
やれやれ、とつぶやきながら頬杖してため息をついて苦笑いするような、意外にそんなのんびりした感覚でした。
その次に思ったことは
「あーあ、これで人生が終わるのか、あっけない幕切れだなぁ。でもまあ仕方ない、こんなものかもね。」
というようなことで、脱力感を伴いつつもやはり妙にのんびり、さばさばした気持ちでした。

しかし。
スローモーション映像はそこで途切れます。
言葉に表せないようなものすごい衝撃に襲われて、僕は助手席側にブンとなぎ倒されました。
(衝突音は、なぜか少し遅れて聴こえたような気がします。)

数秒後。

体を何かでえぐられたり、切り裂かれたり、無理な方向に手足が折り曲げられたり、ちぎれたりする感覚や、車外に投げ出されたりした感覚に自身が襲われていないことに気づきました。

「あ、生きてる。」

「良かった。たぶん手足は、ある。」

気絶はしませんでしたが、言葉として考えられたのはそんなことのみで、しばらくは頭がうまく回りませんでした。
そしてとてつもない負荷が体にかかったためなのか、助手席に突っ伏したまま動けず、目も開けられませんでした。
誰かが、蚊の鳴くような声で「大丈夫ですか?と声をかけてきました。
僕は「大丈夫なわけないだろ」と思いながらもしばし声がだせず。

シーンとしたあと数秒後にまた「大丈夫ですか?」と情けない声が聞こえました。
あ、この人が加害者だなと、直感しました。
目はまだしっかり開けられなかったけれど頭の方は少しずつクリアーになってきたので
「大丈夫なわけないでしょう。早く救急車と警察を呼んでください。」
と、顔を伏せて倒れたままの姿勢ながら、思いっきり苛立ちを込めてつぶやきました。
(後で聞いたら相手は居眠り運転をしていたそうで、そのときの運転速度を含め僕に過失は一切ない事故でありました。)


救急車に乗せられるときにようやくしっかり目が開いて、そのときはじめて自分の姿や自分の車がどうなっているかを見ました。
その後はますます冷静になり
「このあと同じ道を仕事に向かうためうちの奥さんが走ってくる。僕の車を見たら驚くだろうから、連絡しなきゃ。」とか「職場に事故のことと、これから病院に運ばれるから仕事には行けないと伝えなければ。」とか、そんなことばかり考えました。


救急車で病院の救命救急センターに運ばれてあらためていろいろと体を調べられました。
スタッフのみなさんがせわしなく動く気配をベッドの上で目を閉じながら感じました。
しばらくして
「内臓破裂、無し!」
というスタッフの方の大きな声が聞こえたときに、はじめて恐怖心が襲ってきて、そしてすぐに生きていて良かったという安堵感が心に広がりました。
そのせいなのか何なのかよくわかりませんが、そのあと涙が一筋、僕の頬をつたいました。


Inside Story 


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(反対側から見ると、一見何事も無かったかのようですけど・・・廃車です。)

骨折などはありませんでしたが、頸部挫傷、いわゆるムチ打ちやら打撲やらで、しばらく仕事はもちろん普通の日常生活は送れず。
しかし、こまやまのこうの開催日はどんどん迫ってくる。
予期せぬ窮地に、四月上旬の僕は立たされていたのでした。





To be continued.













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Posted by Toyota Nordic Walking Movement  at 07:00 │山里センチメンツ



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